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「俺、ナツってんだ。お前は?」
「いきなりで『お前』って……
わ、私はカノンです!」
「そっかそっか、カノンってのな……
さてと、いきなりで悪いな」
そういうとナツと名乗る少年はいきなりカノンを抱え上げた。
「えっ何!?ちょ…まっ…」
私はたぶん軽いほうだと思うけど…
こんなにすんなりと抱え上げられていいものなのかしら……?
カノンを抱えたナツは尋常じゃないほどの速さで森を駆け抜けてゆく…
それでも人を一人抱えてこの速さとは…どんな魔法を使ってるのかしら?
そんなこんなでナツ?の家?てか、木の上のツタが絡まったところに連れてこられたんです。
(いったい私は何でここに……)
はっ!まさか私があまりに可愛いから…それとも身の代金目当ての誘拐かな…
「な、ナツ…さん?」
ここはあえて敬語で様子をうかがってみよ…
「あん?『ナツさん』?
ナツでいいって」
何か爆笑された…まさか腹を抱えて笑われるなんて予想外…
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