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すると突然後ろの茂みから聞いたことのない男の声がした。
「アツアツのとこ申し訳ないけどさ……
ここを見られたからには消えてもらおうか…」
そこには背が高く、ロングコートに身を包んだ明らか怪しいやつが木にもたれ掛かっていた。
絶対こいつは使い捨てだ…
「なにあなた!?」
「ここは俺の練習場だ!」
ってことは…こいつが…ここを荒らした張本人……許せない!
飛び出そうとしたカノンをナツが片手で制した。
「カノン…俺に任せて下がってな」
「でもナツは魔法使えないんでしょ!?」
「え~?
魔法が使えないって言ったっけ俺?」
そう言った直後、ナツの両腕が勢いよく燃え上がった。
「さてと、裁きの時間だ!
消し炭かそれ以下にしてやんよ…」
「子供が大人に逆らうんじゃ……」
男の発した声が途中で止まる……
一瞬何が起こったのかわからなかった…
私が気づいた時には男はナツに頭を鷲掴みにされ地面に押さえつけられていた。
「今すぐここをなおせば助けてやらんこともないかな」
「ぐおぁ…だ、誰が!」
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