滴る水はどこに落ちる?

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  「ただいま、母さん!タオル持ってきてー!!」   たった数分の距離でもうビショビショだ…。 もうすぐ夏とはいえ、さすがに寒い。   「あらあら、まぁまぁ…びしょ濡れじゃないの。早く拭いて着替えてらっしゃい」   そう言うと、俺にタオルを渡す母さん。料理中だったのか、いい匂いを漂わせている。 …今日はハンバーグかな?   「母さん、風呂できてる?」   「それが沸かしたばっかりなの。シャワーでもいいけれど…」   「風呂にするー。先服着替えるわ」   タオルで頭を拭きつつ、部屋に向かう。 歩くたびに濡れた制服が、纏わりついて気持ちが悪い。   と、部屋に入る寸前、母さんに呼び止められる。   「保ー。お母さん、ちょっとお父さん迎えに行ってくるわねぇ!傘なくて駅で立ち往生してるんですって!!」   「はいよー」   相変わらずラブラブな両親だな…。
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