第二章 夢と現実

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蓮は、ボロボロの錆びれたドアを開け、家の中に入っていく。 廊下を歩くだけで、ギシギシ音を立てるこの家は、大きい地震がきたら確実に一発で崩れてしまうはずだ。 台所を抜けて仏間のふすまを開けると、白髪の老人が新聞を読みながら、お茶を啜っている。 蓮が仏間に入ってきたのを確認した老人は蓮に話しかけた。 『おぅ…帰ったのか?』 『あぁ、飯食いにいくから金くれよ!』
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