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『だからってあんな皆の前で…』
「それは、本当にごめんっ」
『怒ってるんじゃないって!
ただあんな風にゆーとは思ってなかったからさ。
真ってさ、あ~ゆ~騒がしい場って大体傍観決め込むじゃん?
もしくはこそっと俺を、何処かに連れてくか。
だから意外だっただけ』
ちょっと困った顔した真が、まだ申し訳なさそうに俺を見つめる。
『俺って大切にされてんのな』
「えっ…?」
『親友で幼馴染みの奴からさ。
俺も同じくらい大切にしねえとな』
まぁ、つまり真の事なんだけど。
照れ臭さでハニカム俺に、真は嬉しそうに笑った。
眠いのか目がちょっと閉じて来ている。
時計を見れば十一時。
疲れてるもんな。
でもなんだか…寝んのもったいねぇ。
久々にお互いの気持ち素直に言った気がして、妙に嬉しい。
「一弥…」
『んぁ?なんだぁ?』
「俺ーちょっと…おかし…っいかも」
確かに変だと思った俺は体を起こして、真のベッドに腰かけた。
真はシーツを頭まで被って、端をギュッて掴んでる。
『どーした?』
「…っ…一弥っ!」
ガバッと起きた真にビックリ、抱き着かれたのもビックリ。
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