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ふと壇上の陽と目があった気がした。
ってこんだけ人いれば、あっちからは顔なんて見えねえよな。
「イチー!俺に清き一票をー!!」
「いつ選挙に出馬したんだい?
陽ちゃんがしても改革は出来ないよ」
ぶんぶんと手を振る陽と、冷静な瞬を見てドッと笑いが起こる。
あーなんか嫌な予感がする。
寝ぼすけの次はなんなんだ?
「一弥くぅん!愛してる~っ!!」
『―ぶ…っ…』
飲んでたお茶、ちょっと吹いちまったじゃねえかよ!!
オマケに変な所に入って咳止まんねっ。
背中を擦ってるまこっちゃんが、大丈夫か聞いてくるから、取り敢えず頷く。
つーか…あいつっなに考えてんだぁ!?
周りの奴等も面白がってやがる。
『陽!ってめっ!
変なこと言ってんじゃねえよ!!』
「いやぁ~事実なんだなァ、これが!」
『~~っざけんな!』
「俺からイチを奪るなぁっ!!!」
予想外だ。
思わずビックリして目を見開いた先、隣から馬鹿デかい声でまこっちゃんが反論し……って今なんつった?
「…っ…イチは俺のだー!!」
わぁ、辺りがざわめいてますよ、真さん。
三角関係!?とか、七瀬の本命はどっちだ!?とか…くそっ。
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