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~~あれ…。此処どこだっけ。
ピンクの花弁がヒラヒラ舞ってすげぇ綺麗だ。
右隣には俺と同じくらいの少年。
ギューって力を込めて手を繋いでる。
左隣には誰がいるんだ?
大きい手がしっかり繋がれてる。
あ、つーか隣にいるのはまこっちゃん?
そうだ!まこっちゃんだよ!
うわぁ。懐かしいなぁー!!
俺達が立ってるのは桜並木で、花吹雪ってこういう事言うんだろうな。
そこだけ別世界のようだ。幻想的で。
俺、こんな事忘れてた。
まこっちゃんと隣にいる奴と綺麗だってすげえ喜んで、それだけで楽しくて、嬉しかった…。
ああ、いいな。こういうの。
忘れてたくねえなぁー……。
「イチー!起きろー!!」
まこっちゃんによって、バンッと勢いよく開かれたドアの音がした。
うっすら目を開けば、今にも飛び掛かって来そうなまこっちゃんと目が合う。
…俺いつ寝たんだっけ?
あぁ、そっか。
なんかいつもと違うと思ったら、このベッドまこっちゃんのか。
「おはよー!早く着替えてっ」
制服を投げ付けられて、俺の顔面に直撃したけど、駄目だ。眠い。
面倒見が良いのは有難いけど、もっと寝てたい…。
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