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「擽りと頭突きどっちがいい?」
『どっちも嫌です…っ』
渋々体を起こして気付いた。
なんか妙に胸があったかい感じ。
あぁ、そうだ。
いい夢見た気がする。
なんだっけ…。
『まこっちゃん!』
「どしたの?」
『…なんでもない』
一瞬夢を思い出した気がしたけど、結局何も思い出せない。
寝ぼけてんな?と笑って言われたから、俺も取り敢えず笑って、着替えを始めた。
教室の机に突っ伏して、半分寝ていると、妙に騒がしい空気が動いて来た。
なんだよ…うっさいな。
「おはよーさん!諸君!!」
「おはよう」
原因はこいつ等か。
朝っぱらから元気だよな。
「お!イチ、太陽が輝いてるぜ!」
「おはよう、イチくん」
『…はょ』
半分寝惚けてる俺は喋る気力すら危うい。
そんな事関係ないって感じで、二人は俺を挟んで、バンバンマシンガントークを広げる。
喋ってるのは陽ばっかだけど。
陽はあれか?
喋ってなきゃ逝っちまうのか?
「フラフラぴゅ~~ん?」
「そんな感じで落ちかけたの?」
瞬の通訳は見事だよな。
絶対二人じゃ会話が成り立たない気しかしねえもん。
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