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「なに見てんだよ」
不機嫌面した、ピアスだらけの奴が睨んで来る。
ってあれ…
『なんだ、宮野(みやの)かよ』
宮野…巧実(たくみ)だったっけな?
一年の頃同じクラスで、何回かは喋った事あったな。
常にイラついてるように見えるから、関わんないでおこうとか思ってた。
一匹狼みたいだったし?
「文句あんのか?」
『いや、別にねぇーけど…』
文句はないけど、睨んだままなのはなんとかなんないのか?
目が合うと、反射的に体がビクつきそうになる。実を言うと苦手なんだよな。
「あいつは?」
あいつ……あぁ、まこっちゃんか。
確か宮野はまこっちゃんを嫌ってた。
何故かとかは訊いてないけど。
『クラス離れたし、いつも一緒とは限んないじゃん?』
「邪魔なヤツは消えたか」
宮野がニヤッと笑った。
その瞬間……俺の両手は宮野の両手に捕まった。
抵抗するも、なんで皆こんなに力強いんだよ!
足も動けねえように、絡んでくる。
『なんなんだ!?離せよっ!』
痛ぇって!捕まってる手首がすげえ痛い。
なに?俺なんかした!?
嫌われるような事した覚えないよ…な?
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