438人が本棚に入れています
本棚に追加
「はいはい、もう大丈夫だよ」
頭をポンポンと撫でて、俺を落ち着かせようとしてくれてる。
丸っきりガキ扱いじゃねえかよ。
でもまっ、今はいーか。
あれ…まこっちゃんが言うには、瞬も手早いんだっけ?
じゃあ全然安心出来ねえじゃん!
頭を撫でてる手を振り払うと、瞬は驚いた顔して固まった。
『あ…ごめんっ』
……なにやってんだろ、俺。
瞬は心配してくれてただけじゃん。
考え過ぎだよな。
「もう大丈夫そうだね」
『あぁーうん』
体の震えも収まったし。
頭の中がまだ混乱してるけど。
「よかった。きっとあのバカとは違って、イチくんなら此処にいるかな?って思って」
優しい微笑みを浮かべてる。
怒らせてはないみたいで、安心した。
バカってのは陽だろうな。
あいつなら、全然関係ない場所とかにいても不思議じゃないし。
「時間空いたから来てみて正解だったね」
『本当にありがとう、助かった』
礼を言う相手が瞬なのが、ちょっと違和感があるんだけどさ。
いつもならまこっちゃんだもんな。
…本当にもうまこっちゃんには助けて貰えそうにねぇーか。
しっかりするべきだな。
最初のコメントを投稿しよう!