killer...6

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「…イチっ」 「今の話聞いてたんですか?」 『よく聞こえなかったけど…俺なんかしたっけ?』 二人とも暗い顔で見るだけだ。 なんだよ、何したってぇーの? よく分かんねえけど、訊かなきゃいけない気がする。 俺のいない所でする俺の話だし、変に不安になんじゃん……。 「たいした話ではないんです、気にしないで下さい」 そう言われて気にならない奴はいるのか? 『俺の悪口でも言ってたのかぁ?』 あの様子じゃ絶対違うだろうけど、わざとふざけて冗談を言ってみた。 うわぁ~無反応って一番辛ぇーかも。 「イチ…ごめんっ」 『えっ?』 俺の脇をするりと抜けて、まこっちゃんは足早に消えて行った。 なんだよ。やっと見付けたのに。 「…お茶飲みますか?」 沈黙に堪えきれなかったのか、柚希ちゃんがお茶の用意を始めた。 『なぁ?一体なんなんだ?』 「本当に…たいした話ではないんです」 どうやら本気で隠し通すみたいだな。 柚希ちゃんよりもまこっちゃんに訊くべきって事か。 二人とも口堅いから、訊き出せねえだろうけど。  
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