3.橘家

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俺、東城仁。17と八ヶ月。 新米祓人だ。 あっ祓人ってのはな、妖怪退治専門のエキスパートのことだ。 霊力、知識、体力、そして格闘技術を兼ね備え、試練(祓人の称号を得るためのテストみたいなもの)を乗り越えた強者のみ、その名を語ることが許される。 俺はその試練を乗り越えた―― ガキの頃から親父にみっちり立派な祓人となるべく、しごかれてきたんだからあたりまえだ! その道の最強と謳われる橘家へと仕えるために――――。 厳しい修業だったが、自らの夢のために頑張ってこれた。 あっそうそう言ってなかったな、俺の夢っていうのはな、 あの世とこの世をいれても、史上最強宇宙一の祓人になることだッッ!!!! へへ、突飛すぎるってか、馬鹿言ってんじゃねぇよ! 人生一度きり、高い志をもたずに、普通に生きていくなんて、勿体なすぎんだよ! なんたって今はエコの時代だからな! …………ん? なんか違うか…? まぁいいや、細かいことは気にしない、それが俺の性分だ。
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