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「やはりな。遅いと思って来てみれば、桜を見ながら昼寝とは豪勢なもんだな。このノロマ。」
「………うっ」
少年の言葉に、むっとなったが、自分の非は明らかなため、仁は言い返すことができかった。
「……あんた、オレのことを知っているということは、橘家の関係者か?」
「いかにも」
「名前は?」
その時、一陣の風が桜を散らすように吹いた。
「神谷晶(カミヤアキラ)。」
「………!?神谷晶だってっ!!!!?! 」
―――――――神谷晶。
その名は今日、地方から上京してきた新米祓人、仁でも知る、祓人の世界では知らぬ者など、いない名であった、
橘家当主に直属に着く若干17歳にして最強の祓人、と―――――――――。
「えっ、同姓同名?」
「…………………違う。」
桜は舞う。
ひらひらと。
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