選ばれし十三人目

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支配者…内容からすると人間のことだろうね。 あと今の説明で大体のことは解った。 この神様もどきは完璧な人間が上手に出来上がる世界が欲しくていろいろ試行錯誤してるようである。 それで、他の世界よりも劣るような世界なんて無くても構わないと思っているらしい。 「だから俺たちを戦わせて、弱かった方の世界はいらないからぶっ壊すって訳ね」 どの世界が優れているのかなんて解るわけねーだろって思う。 だから単純に戦わせて強かった方を勝ちにするのだろうか。 「要約すればそういうことだ」 おや?俺、ちょっとムカついてきたぞ…? 神様のくせにこんな大事なことを適当に決めないでよ。 でも………はぁ、いいやもうあんまり考えないでおこう。 「じゃあもう一つ。 魔法はどんな物のことなのかよくわかんねーけど、なんで俺たちの世界で戦わせないわけ?」 「…君は怒る素振り(そぶり)も見せないんだな。 珍しい…、先程から慌てたりもせずに非常に冷静だしね。 他の勇者候補は殴りかかってくる者もいたが」 「俺も内心ブチギレそうですけど、俺の世界はあんたの所有物だし文句は言えないです。 それに勝負に勝てば俺たちの世界は保障してくれるんでしょ?」 「ああ…まったくもってその通りだね。 さっきの君の質問だが、このほうが都合が良いんだよ。 それと勇者候補には女性もいるから、力で勝る男性が有利になってしまわぬように魔法と言う力を与えたわけだ。 納得してくれたかな?」
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