3 迷子

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(もう、訳わかんねーよ…) 今まで生きてきた中で、こんなにもひどい一日があっただろうか。 自分の親に日本へ行けと言われるわ、9代目の息子だというのが冗談だと返されるわ、知らない子供の親探しする羽目になるわ、訳のわからないことばかり起こっている。 それもこれも、あのジジィのせいじゃねえか… いろいろなことが、頭の中でぐるぐる回っていた。 「オメー、家はどの辺だよ」 「もっとあっちの方」 「アバウト過ぎだろ!あっちって言ったっていっぱいあんだよ!(ったくもうこうして何十分やってると思ってんだよ…)」 日はもう落ちかけていて、あたりは暗くなろうとしていた。
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