プロローグ

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 入学式が終わってから真っ先に外に出たが、やっぱり少女達はもういなかった。  その代わりに、上級生がサークルの勧誘に溢れている。 「光(ひかる)、俺の話聞いてた?」   「え、あ、うん」  代表挨拶だろうか、まぁ嘘だ。さっきの子供の事が頭から離れないし、それにしても、俺の妄想だったとしてもこんなに心を奪われるのは…。 「それは恋だな」 「おい、心を読むな」 「俺はお前の事ならなんでも分かるぞ、さっきの代表挨拶でもそう言ったろ?」 「…………え?」  き、キモい。腐女子にモテモテのキャンパスライフなんて望んでないはずなんだが。 「嘘。やっぱ聞いてなかったな」  俺は何故こんなのと友達なのだろう。  延々とくだらない会話を続けながら校門に迎… 「おーい、ヒカちゃーん!」  …げ。
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