混乱④

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「何だかな」 「まっ、そう言うな」 「だってさ…」 「あれでも一生懸命仲良くなろうとしてると思うぞ」 「そうだといいんだけど」 克季は克季で、連中と仲良くなろうとしていると思う。 連中もまた、克季が自然と輪に入ってくれるのを待っていた。 「ゆいと、おわり?」 「はい。終わりました」 そう聞いた瞬は、唯斗の両手をギュッと握り締めた。 「あの…拓巳さん」 「うん?」 「片付け終わりました」 「おぉ。こっちに来て少し休みなさい」 「はい」 瞬に手を引かれながら、唯斗はソファーに近付いて来る。 「ゆいと」 「何ですか?」 「だっこ」 唯斗に抱っこしてもらった瞬を見て、 「瞬。甘えん坊さんだ」 薙にそう言われると、瞬は顔を隠した。 瞬の顔は唯斗から見えるようで、 「瞬君…泣かないで下さい」 その言葉に、そこに居た誰もが驚いた。 「泣いてるのか?」 「いえ…泣きそうな顔をしているので…」 俺は表情を確認しようと、瞬の顔を覗き込む。 「瞬」 「いや…」 そう言って、俺から顔を背けてしまった。 「ありゃ、怒ってるな」 瞬の態度を見ていた薙は、心配そうに見つめていた。
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