混乱④

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自宅に帰り夕食を済ませた後、俺はのんびりと風呂に入る。 のんびり入れたのは、瞬が唯斗と一緒に入った為だ。 風呂から上がってリビングに向かうと、瞬は唯斗の腕の中でスヤスヤと眠っていた。 食事をしている時から眠かけをしていたので、ベットに行くまで我慢出来なかったのだろう。 「重いだろう」 「大丈夫です」 唯斗に瞬を任せて、俺はキッチンに向かった。 煙草に火をつけて、リビングに居る二人を見る。 唯斗は優しい表情で、瞬の頭を撫でていた。 それから一服を終えた俺は、ペットボトルを手にリビングに戻る。 俺がソファーに座ったのを確認した唯斗は、 「あの…」 「うん?」 「その…僕は足手まといではありませんか?」 「大丈夫って言っただろう?」 「でも…仕事は遅いし…以前の僕とは違うのでしょう?」 確かに以前の唯斗と比べてしまえば違うのだが、俺は今の唯斗に同じ事を求めてはいない。 日常生活をさせて、少しでも記憶を取り戻すきっかけになればと思っていた。 「仕事は苦痛か?」 「いえ。そんな事はありません…」 「なら、そんな風に考えたりするな」 俺は静かに、唯斗の頭に手を置いた。
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