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されるがままになっている
女の子の手足は男たちに寄って
しっかりと捕まれていた。
涙で顔がぐしゃぐしゃだった。
僕を見ていた瞳から一粒の涙が
零れ落ちた。
「たすけて……………」
消え入りそうな声だった。
彼女の辛さ、情けなさ、悔しさ
色んな思いが伝わってくるようだ
助けたい。
だけどもう僕には何も出来ない。
男たちの笑い声だけが響き渡る。
「一緒に
やらないなら役目を果たせよ。」
役目?
言っている意味が分からない。
「ば・ん・け・ん」
番犬
「見張りだよ。
お前みたいなのが来たら追い返せ」
さっき
入ってきた入り口のほうに
思いっ切り押される。
僕はゆっくりと立ち上がり
歩き出した。
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