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僕はしゃがみ込んでじっと
待っていた。
誰か僕みたいな人が
気付いてくれないだろうか。
早くあの男たちの気が
違うところにいかないだろうか。
女の子と僕を
早く解放してほしい。
どれくらい
そうしていたか分からない。
微かに
足音が近付いてきていることに
気付いた。
僕の願いが通じたのか!?
顔を上げて立ち上がる。
だけど誰も現れない。
辺りは暗く、
腕時計は7時を指していた。
肩をポンと叩かれて思わず
ビクッとした。
振り向くとあの男が立っていた。
「ご苦労だったな。」
僕は何が現実か
まだ夢から覚めないような頭で
ぼんやりと男を見た。
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