ロミオminusジュリエット

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分からない。 それでも 彼らの言わんとすることが 分からない。 「その制服あの進学校だろ? 俺らにあること無いこと 言いふらされたら マズいんじゃないの? 清水 翔平くん?」 「どうして名前……………」 「ゴメンね!中見ちゃった。」 携帯を指差してふざけた口調で ニヤニヤと笑いながら 僕に顔を近付けた。 「またな。番犬。」 そう言って 楽しそうに三人は去っていった。 その後ろ姿を見えなくなるまで 茫然としていた。 人はまばらでも歩いているのに どうして誰もこの不幸な出来事を 知らないのだろう。 どうして誰も気付かないんだ。
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