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4月19日 午後2時37分
サエッタ空軍基地
《こちら管制塔、アスカ隊、着陸を許可する。》
「アスカ1了解、これより着陸態勢に入る。」
《アスカ2了解、着陸する。》
――哨戒任務を終えた2機のF-5Eが滑走路にゆっくりと降り立ち、格納庫へと戻ってくる…。
「お疲れさん。機体の調子はどうだった?」
整備兵のフランクがそう言いながら俺にコーラを手渡した。
「あぁ、今日もバッチリ。全然問題なかったよ。」
彼ら整備兵のお陰で俺達パイロットは安心して空を飛ぶことができるのだ。
「そうか。なら良かった。それなら俺達もやりがいがあるよ。」
そう言ってフランクがコーラを飲む。
「そういえばよおフランク、俺たちの新しい機体っていつ頃来るんだ?」
先にコーラを飲み干したリチャードがフランクに聞いた。
「そう言えばそうだな。フランク、いつ頃なんだ?渡されたカタログと資料はもう粗方読んだぞ。」
俺達の部隊は近いうちに機種転換でF-5Eから新しい機体に乗り換えることになっていた。
――F-15C イーグル それが俺達に新しく配備される機体だ。高い運動性能と安定性を持つ大型の制空戦闘機である。
「…そうだな…確か、来月のアタマ頃に来る予定だった筈だぞ。」
フランクは少し唸りながら俺達に言う。
「そうかぁ~、来月かぁ。楽しみだぁ~。」
来月まで待ちきれないのかリチャードが子供みたいにはしゃぎ回る。そんなリチャードの姿を見て俺とフランクは笑っていた。
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