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「多分陽一は知らないだろうけど」
(あぁそうさ)
「近衛龍次ってのは、俺等のクラスの一員であり、この学校随一のイケメン不良様」
自分の箸を宙に向けて熱弁する滉にどうでも良いくらい心の距離をかんじた。未だに何か喋っているけど無視。
それよりも、その近衛龍次って奴が気になる。タイプなんて丸っきり嘘だし、寧ろそんな怖い奴嫌だし。
万が一、万が一!この話がバレたら生きていける自信が無い。
「滉」
「ん?」
一旦熱弁を止めて、周りに聞こえない位小さな声で話す。
「俺のタイプの話し、絶対誰にも言うなよ」
「ん?うぉっ、おう!!」
返事が若干気になるものの、滉話し約束破ったりせんだろ。
無理矢理納得させて弁当の残りに手をつける。
まぁこの考えが後の悲劇を生み出したわけだが。
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