プロローグ

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いつまで続くか分からない。言わば、行の無職生活は先が見えない。 「はぁ…」 本日7回目のため息。 改札口を出て、行の足はただ、“動いてる”だけで、あてもなく無駄なカロリーを消費する一方で、余計に空腹となる。 「あぁ…腹減った」 今まで当たり前に食べてきた行は、今更食べることの有り難さが身に染みる。それは傷口に消毒液を塗られるくらい痛かった。 以前と比べて考えれば、自分は贅沢をしていた方だとも思う。 アスファルトの上を、ボロボロになるスニーカーが通っていると、しばらくして大袈裟な大きさの噴水がある公園に木陰の下のウッド状のベンチが行を出迎えてくれているみたいに存していた。 “取り敢えずベンチで寝てりゃ腹が空くのもおさまる”かとばかりに、行は早歩きでベンチへと向かった。
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