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「ハァ……ハァ……よし。」
息を整え、額から流れる大量の汗を袖で拭い、人目を気にしつつ大通りへ出る。
さすがに昼間ということだけあって、大通りには人がたくさんいた。
しばらく人ゴミに隠れ歩いていると、チラホラと警官が道に立っている。
「ヤ、ヤバいな……」
俺は大通りを出るために、早足で歩き始めた。
すると不自然なそれを見つけたのか、一人の警官が俺に向かい言った。
「君。ちょっといいかな?」
ドクンと、大きく心臓が跳ねる。
俺は振り返らずに、人にぶつかりながらも走って逃げる。
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