ＡＺＵＫＩ

悪魔の羽

藤田さんが入院費用をだしてくれた

必ず返しますと約束した

鎮痛剤と消炎剤をもらいアズキは退院した

『お兄ちゃん…あのね…背中の羽はもうとれないの？』

『とれるさ（笑）少しお金貯めて手術できるようにするから。アズキは心配するな』

『お金いるんだ…アズキまた働こうか？』

『それはダメだ。雅也さんと約束しただろう？センターも行くって』

『うん…約束した。ちゃんとセンター行くって』

『センターいって、勉強して、働けるようになればいいだけだ。アズキはなんでもできるようになる』

夜になると背中はまた疼きだすのか痛いと泣く

ユキは心配してアズキの側を離れない

『ユキ…大丈夫…アズキは大丈夫だよ…』

汗をかきながら我慢しながら笑うアズキ…

俺が刑務所なんて入っちまったからコイツの人生狂わせたんだ…！誰が悪いんでもない、俺なんだ