私はヒーローになる

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傷口はあの羽のど真ん中だった まるでバットマンの羽が弾丸を跳ね返したようだ しばらく眠った状態が続いた。寝顔まで笑顔だ 俺は祥子にあの人の気持ちを伝えた 『やっぱりね…でもこれでひとくぎりにしていいんじゃない?アズキもきっとわかると思う』 『じゃあ何も話さずにおくか…』 『反対よ。ちゃんと話すんだよ、アズキはちゃんと理解できるから』 祥子が言うならそうかもしれない… ようやくアズキに意識が戻ってきた。俺や祥子の顔を触りたがる ユキに会いたいと駄々をこねて、祥子がこっそり病院にユキをつれてきた ユキは嬉しさで鳴き声をだし、ばれてしまい婦長さんに大目玉をくらった 面会謝絶の札もやっと取れた 藤田さんがさっそくやってきた 『おじさんより先に死んだら怒るからな』と泣き出した(笑) 鈴木さん、社長も来てくれた センターの子達からはメッセージボードとお菓子をもらった 白崎先生と康郎さんも暇を見つけて来てくれる 店長も店の姉さん達も来てくれた この子がどれだけ愛されてきたかよくわかった
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