0人が本棚に入れています
本棚に追加
ヒト の主成分は
水である
それは 体中を巡る血液という形で
7割の数値を出す
こうして触れ合う時に
感知する温度
打ち付ける鼓動の音
当たり前の事なのに
その 内なる機能を作り出す臓器を
機械で再現しようとすれば
気の遠くなるような計算式と
数多なる骨組みと 大量の溶液
そして 急速な劣化で機能はすぐに停止
新たなモノを用意せざるを得ない
そんな手間が要るのに
それが握り拳程度に集約されてる
人体がとても不思議に思えてくる
掌を見る
それだけでも 脳と神経の連動があって
考える 事自体に
何の意味があるのか
時折分からなくなる
髪を 頬を 唇を 手を
確かめるようになぞるけど
どれも私のモノとは違う感触で
構成しているモノ自体は
一緒なのに
どう分量が違うかで
ここまで見た目の相違として現れるのか
余計に不思議
微量な電気を通したって
単純な分子でない私たちは
水みたいにOH-とH+には
分かれてくれなくて
お互いが粒子になって
それこそ
解けて 溶けて 混ざって
新しい形になれたらいいのにと
夢物語として語るしかない
唯一 叶うとしたら
死んで 火葬されて
灰と化した骨粉どうしの融合位だろう
もう 細かすぎて
もう 軽すぎて
もう 色の区別すらつかない
要約 一つになれる
最初のコメントを投稿しよう!