組成

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ヒト の主成分は 水である それは 体中を巡る血液という形で 7割の数値を出す こうして触れ合う時に 感知する温度 打ち付ける鼓動の音 当たり前の事なのに その 内なる機能を作り出す臓器を 機械で再現しようとすれば 気の遠くなるような計算式と 数多なる骨組みと 大量の溶液 そして 急速な劣化で機能はすぐに停止 新たなモノを用意せざるを得ない そんな手間が要るのに それが握り拳程度に集約されてる 人体がとても不思議に思えてくる 掌を見る それだけでも 脳と神経の連動があって 考える 事自体に 何の意味があるのか 時折分からなくなる 髪を 頬を 唇を 手を 確かめるようになぞるけど どれも私のモノとは違う感触で 構成しているモノ自体は 一緒なのに どう分量が違うかで ここまで見た目の相違として現れるのか 余計に不思議 微量な電気を通したって 単純な分子でない私たちは 水みたいにOH-とH+には 分かれてくれなくて お互いが粒子になって それこそ 解けて 溶けて 混ざって 新しい形になれたらいいのにと 夢物語として語るしかない 唯一 叶うとしたら 死んで 火葬されて 灰と化した骨粉どうしの融合位だろう もう 細かすぎて もう 軽すぎて もう 色の区別すらつかない 要約 一つになれる
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