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「藤先生行きましょ♪」
教室を出ると副担の桃井が男子に囲まれながら待っていた。
待たなくていいのに……。
歩いていると他のクラスの生徒がまとわりついてきたり、遠くから眺めるやつがいたりだった…。
勿論、俺と桃井に。
何なんだ今年は…。厄年か?いや、確か男は25と42だったよな?俺、28だし。
真剣に考えていると、いつの間にか職員室に着き、まとわりつくやつらを家に帰れと追い払った。
最初はなかなか離れようとしなかったが何度も言うと渋々帰っていった。
「ハァー…。」
疲れた。マジで凄いな桜次郎。
職員室に入り自分の机へと向かい机に出席簿を置いた。
座ろうとした瞬間後ろから声をかけられた。
「今年は随分おモテになるんですねぇ?居眠り先生?」
振り返ると今年学年主任になったばかりの秋本 友明【アキモト トモアキ】(34)が腕を組んで立っていた。
何だよその居眠り先生って。そのまんまじゃねぇか。センスなさすぎる……。
秋本、通称アッキーは俺を敵視している。
理由は…
「秋本先生、あんまり藤先生を虐めないであげて下さい。居眠りぐらいいいじゃないですか!!可愛いかったですよ?そんなことぐらいで学年主任に睨まれちゃ可哀相じゃないですかぁ。ね?藤先生♥」
はぁー…誰のせいだよ…。
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