第三章 遺跡からの脱出

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威嚇するレイン。 しかしガーゴイル達はそれを意に介さず、今にも襲って来そうだ。 「何なんだ?!こいつら…………まさか、ビーストか?!」 「グルルルルルッ!!」 紫月は苦しそうに眉を寄せ、うっすら汗をかいている。 息も荒く時々呻き声を上げている。 レインの威嚇も虚しくガーゴイル達は、一斉にレインに襲って来た。 レインは紫月が居るため、避ける事が出来ず迎え撃つ形になる。 「キシャアァァァ!!!」 先頭に居た一体のガーゴイルが、レインに襲い掛かる瞬間、何者かによる攻撃でガーゴイルが黒い塊に飲み込まれた。 「なっなんだ?!一体何が…………!!!」 「グルルルルルッ」 スピネルは、黒い塊が飛んできた方向を見て目を見開く。 「なんで、こんな所に魔族が…………?」 スピネルの見つめる先には、全身黒づくめの青年。 紫月が時の間で出会った、帽子屋さんことヴェルフィルムと一緒に居た、カインその人である。
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