第三章 遺跡からの脱出

29/36
前へ
/113ページ
次へ
カインは紫月達の方を見遣ると、微かに眉を寄せたがすぐにガーゴイル達に視線を移し、片手を向け呟いた。 「雑魚が…………消え失せろ《ダークネス》」 するとガーゴイル達は黒い霧の様なモノに包まれ消え去った。 カインは、全てのガーゴイルが居なくなったことを確認し、紫月達の方へと歩みよる。 「グルルルルルッ!!」 それを見たレインは紫月を守る様に立ち威嚇する。 「寄せレイン!!相手は上位の悪魔だぞ?!」 スピネルの静止を聞かずレインは攻撃体勢をとる。 レインが威嚇する中、カインは歩みを止めず口を開く。 「止めておけ……貴様では俺には勝てんぞ?魔狼。彼女を助けたくないのか?」 「グルルルルルッ!!」 「お前では治せないだろう?」 「待てよ?!魔族が何故こいつを助けようとする?こいつは人間だぞ?!」 そう言われ歩みを止め、スピネルを見るカイン。 少し思案したのち口を開いた。
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1206人が本棚に入れています
本棚に追加