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「とりあえず、すいません」
思わず土下座しそうだ。
「何をしてるんですか、ご主人様?」
「どうしたのお兄ちゃん?」
目の前に居る妹達が、凄まじいプレッシャーを与えてくる。
「何をしてるかお聞きしてるだけなんでしすが?」
(マジ勘弁してください)
いつもは菩薩の笑顔が良く似合う、新城冬<しんじょうふゆ>…、今は毎日の手入れが光る長い黒髪が、風も無い家の中なのになびいている…。
(ホラーかよ!?)
思わず突っ込んでしまったら最後、多分今日の夜はご飯が無いだろう…。
「そうだよ!、熱が有るのに!!」
いつもはひまわりのような笑顔が似合う、新城夏<しんじょうなつ>もショートカットの頭のてっぺんの髪が立っていた。
(触角!?、それは触角なのか!?)
てか、その<触角>は重力を無視してる気が…。
「聞いていますか!?」
「お兄ちゃん!?」
「はい!、すいません!!」
玄関の床に何故か正座、…床が冷たい。
「何故黙って出歩こうとしたんですか!!」
「外の空気が吸いたいな~…と」
冷や汗ダラダラ、てか僕は何故怒られてますか!?。
「窓を開けなさい!!」
「すいません!!」
夏にまで正論を…。はっはっはっ…、成長してくれて、お兄ちゃんは嬉しいぞ!。
「ちゃんと聞いていますか!?」
「お兄ちゃん!!」
「すっ、すいません!!」
とりあえず土下座したらとても床が冷たかったです。
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