1、精神汚濁

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紅「その説明は話しが難しくなりますけど、よろしいですか?」 灰「頭が痛くならない程度なら……」 紅「それでは……まず、精神汚濁者には二つの種別に分類されています。一つは先天性の精神汚濁、これは生まれながらに精神汚濁に侵された者を称していて、遺伝的なものや胎児の時に突然変異を起こしたことによる症状です」 灰「頭痛~~~い!」 紅「次は後天性の精神汚濁、これは主に周囲の環境による影響のものと薬物の影響などがあるんです」 灰「この小説の作者も、よくこんなめんどくさい設定にしたもんですね」 紅「……えっえーと、だから先天性の精神汚濁者には生まれながらに精神汚濁に呑み込まれない免疫が備わり、日常生活に支障はなく過ごせます」 灰「でも、グレンはあれだけヒステリーを起こしているじゃないですか?あの顔は放送禁止のお蔵入りって感じ?」 紅「あれは精神具現化能力を最大限に引き出した結果です!私の精神汚濁は末期とされていて、その侵されている感情部分を表に出したんですよ!」 灰「見苦しい……清楚な部分を売りにしてたクセに、まだ意外なギャップを狙って人気を取ろうとは……」 紅「くっ!……それから、後天性の精神汚濁者には免疫が薄く、過剰に精神具現化を使用するとアライメント異常や老化、内臓機能の低下などの症状が身体に表れます。故に精神的にも免疫が薄いので日常生活や通常の会話は困難、その精神汚濁が進んだ感情だけが表に出て、その欲望だけのために行動するんですよ。これは私達、精神汚濁者の中では悪性精神汚濁と言われています」 灰「長々とよく喋りますね?今の内容の一割ぐらいしか頭に入ってませんよ」
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