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「あの二人はこういう場所でも関係無いですね」
場を取りなす様に光が言うとリンはクスクスと笑いながら光の方を向いた。
「そうですね、相変わらずといったところですね。
それと光さん、先程の事はあまり気になさらないでください。今までがどうであれ、これからが大事なのですから」
微笑のまま言われた言葉に光は苦笑いのまま頭を掻いた。
「リン、あまり光を責めてやるな。今はこんな態度でも、光はやると決めたらやる男だ」
「はい、フェイ様」
いつの間に来たのか、フェイが二人のすぐ傍までに居た。
今まで多くの人と話をしていただろうに疲れた様子が無く、むしろ嬉々とした表情をしていた。
「楽しそうですね、フェイ様」
「まぁな、あの単細胞が光をリーダーの座に就かせる役をしたのは癪だが、ようやくワールドエッグが組織らしくなったのが嬉しくてな」
フェイが素直に話すとリンは頬を朱く染めながらフェイの腕に自らの身体を添わせた。
「今宵は宴を致しましょう。ささやかでも共に祝わせてくださいませ」
「…そうだな、っと、これ以上は光には聞かせられない内容になるからな、我等はこの辺で引くとしよう」
仲睦まじく腕を組んでいる二人を見て恥ずかしさで赤くなる光だが、フェイがすぐに気付いた。
「えっ、あっ、いえお気になさらずに」
そうして光が慌てたり、フェイとリンがイチャついたりしているとワールドエッグの女性陣二人組もやって来た。
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