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「ふぅ~、やっと解放されたわ、慣れてるとは言え疲れるからイヤね」
「まぁ、これ以降は特にこの様なイベントはありませんし、今日だけは我慢しましょう」
マナとアメリアがそう話しながら近づくのに遅まきながら気付いた光は二人分のアップルジュースのグラスを用意して手渡す。
「お二人もお疲れ様です。それにしてもよく全員が集まれましたね?」
ガイは会場の外に居るので数に入れないにしても各種族の有名人なのだ、この会の間は入れ替わり立ち替わりに話す程度になると思っていた光は素直に疑問をぶつけてみた。
「アキが一人になったのが見えたから抜けてきたのよ」
マナは「どうだ」と言わんばかりの笑顔で胸を張り、アメリアも「似た様なものです。」と言ったので光は自分を気遣ってくれたのかと感謝しながら微笑んだ。
「ふっ、とにかくこうして集まれたのだ。乾杯の一つでもしようではないか」
フェイがそう言ってグラスを掲げるとその後ろから二人分のグラスと腕が伸びてきた。
「おいおいボケ龍、人数も数えらんねえのか?俺の事忘れてるぜ?」
「なんだ単細胞、戻ったのか」
そして、睨み合いを始める二人、だがすぐに止められた。
「はいはい、アキラ君が困るから辞めなさいよ、ガイ」
それはついさっきまで炭酸で酔っていた(?)筈のガイの許嫁ケティで、ゆるりとガイを抱き寄せて窘(たしな)めていた。
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