エピソード1

4/13
前へ
/16ページ
次へ
 そして隙を見つけてガイがすかさず茶々をいれる。 「いやぁ、お似合いだなぁ~。流石は将来を誓い合いたい仲だなぁ!」 「だ、だからそれは!…その、……あぅ~」 「ガイさん、僕じゃマナに相応しくは無いですよ」 「そ、そんな事無い!アキはカッコいいし、優しいし、私はアキのそんな所が……はふぅ」 「くっくっくっ、マナ、光は口に出さねば気付かんぞ?ほれ頑張れ」  ガイが茶々を入れ、マナと光が否定をすればフェイが煽る。  中学の頃と変わりない様子を見ながらアメリアはいつ止めに入ろうかゆっくりと傍観していた。  その後もマナと光はからかわれたが適度にアメリアが止めながら教室につけば自然と終わった。 「さてさて、どんな奴らが居るか楽しみだな?」 「ふん、喧嘩をする訳でも無し、挨拶しておけば良かろう」 「お二人とも控えめにお願いしますよ?」  そして、光が扉を手を掛ける。 「では、行きましょうか?……初めまして、宜しくお願いします」  光が扉を開け、中に居た者に挨拶をすれば皆緊張の面持ちで見返してきた。 (やっぱり皆緊張しますよね…)  先程までの自分を見ている様で光には笑顔が自然と浮かんでいた。 「は~い、それじゃあこのクラスの担任になったエルフのトーワです~。まだ新人だから皆さんと同じですね~?よろしくお願いします~」  金髪に尖った耳、綺麗に整った体から突き出した胸におっとりとした美女という、どこかの漫画にでも出ていそうな彼女は今年から担任を任されたトーワ・クローム。  おっとりとしながらもどこか芯のある喋り方をしながら話す彼女主導の下、光達五人が揃ったクラスで互いの自己紹介が始まった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加