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こんな自然がいっぱいで
綺麗な景色のこの街で
初めて『よその人』を
警戒したのもこの頃だった
裏の雑木林の横に広がる
野原で近所の女の子と遊んで居た。
Ⅰメートル程の高さの平行脈の雑草の川岸の草むらがガサガサ鳴った。
二人で振り返ると
草を掻き分けて、山鳥等を撃ちに来るような出で立ちの男性が、
「ちょっと来てくれるかな、ウサギが逃げちゃったんだ!」
友達は
「うん!」
と立ち上がり、男性に近づく。男性は私にも
「一緒に手伝ってくれるかな?」
と、手招きする。
「何色のウサちゃん?」
「白かったかな。」
友達は男性と草を掻き分け奥へと入る。
何だか気が進まない私は
だいぶ離れてついていく。
「ウサギにね、飲ませるのを出さないと。元気になるミルクと一緒なんだよ」
男性はズボンのファスナーを下げ、性器を出した。
今思えば、あれは完全に興奮状態で勃起していた。
「こうやってさすってごらん」そう言い友達の手を取り握らせて上下に動かせた。私は動けず、ただ早く帰りたい衝動にかられながらも、泣きたい気分で見ていた。友達の片手でしごかせ、片手でよく見てごらん、と友達の髪を撫でながら
グイッと性器に顔を近付け「牛さんのミルクみたいに優しく撫でると出て来るんだ」
キモチ悪い…
私は後ずさりした。
友達は「おじちゃん、まだ?」「もうちょっと…あぁ!出そうだ!出るよ!」
男性はブルブルッと目をつぶり身震いをし、性器の先からドクドクと白いものを出した。
私は怖くなり友達の開いてる方の手をいきなり掴み、草むらから逃げ出した。
膝までズボンを下げた男性は追っては来なかった。
友達は「凄かったねー、ウサちゃんのミルク!」
「知らない人に連れて行かれちゃうとこだったかも知れないよ!」と私は逃げて戻った家の玄関にしゃがみこんで、わっと泣き出した。友達は初めて見た私の涙に驚いていた。
私は、大人がいつも話し始めるとあっちに行ってなさいという話しを聞いてしまった時のゾワゾワした嫌悪感に似ている事に気付いた。
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