外れた歯車

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私だって誰かに愛されたい。 『よく頑張って来たね もう、一人で頑張らないでいいよ、これからは俺がついているから…』 そう言って 王子様が救いだしてくれる妄想をして 一人で突っ走って来た。 頑張って居れば、こんな私を救ってくれる誰かが現れると信じて居た。 酷いアイツも死に、 旦那も新しい女の元へ行き、大切な娘は私だけのものになり、 誰かが救い出しに来てくれるとずっと信じて居た。 そう思う事が唯一の楽しみで支えだった。 卑屈な私は 優しい言葉を掛けてくれる人にも、優しさで返す事を学んで来なかった。 人を愛するにはまず自分から、と解って居るのに。
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