外れた歯車

11/14
前へ
/96ページ
次へ
「やめて!こんな事して良いと思ってるんですか!ご近所なんでしょう?…」 私はおそらくそう言った。するとその男がひるんで 手の力が緩んだ。私は立ち上がり逃げようとした、男は腕を掴み引き寄せる。「やめて!やめて下さい!助けて!」手が緩んだ隙に逃げた。 どうして… 優しいお客さんだと思ったのに…従業員の親戚と言って居た…被害届けを出してもいいよね…?そしたら私も、私に良くしてくれてる従業員のあの方にも迷惑が掛かり、二人供働きずらくなるのかな…。どうしよう…悔しい、悔しい、悔しい…私の何が災いを引き寄せるんだろう… ああ、明日からどんなキモチで過ごせばいいの? どんな顔して過ごせばいいの?ああ、ツライよ… 誰か…。心細いよ…誰か私を救い出して!! 全部を忘れさせて! もう頭の中は真っ白で 何も考えられなくなって居た。 私なんか、居なくなっちゃえばいいのに!! でも、私は悔しさで仕事を辞められなかった。逃げたくはなかった…
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

661人が本棚に入れています
本棚に追加