ProLogUe!

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クラスの目の前。横開きの扉に手をかけ 曇りガラスの向こうをシュミレート 挨拶したら、普通に声が返ってくるそんなはずだ そう、決めつけて 「おはよう」 「おはようございます」 思い切って、扉を横にスライドさせた。 しかし、誰ひとりとして僕達に答えてくれる人はいなかった でも不思議な事に、クラスの皆の目線は僕達に向いているのだ 誰ひとり、乱れる事もなき、クラスの目線 違和感ありありだ 「どうか、した?」 ざわめく事もなく、ただ、俺達を見る 何人かは、怯えてるようだ しかし、ずっと教室の入口に突っ立ってる訳にもいかず 僕はとりあえず自分の席へ向かう 瑞姫とお隣りの窓際、一番後ろだ そこまで歩く僕だったが、道を譲るクラスメイト達のよそよそしさが怖い まるで、法律で、僕達と関わっちゃいけないと決まったみたいだ そんな勘違いをしそうな程の徹底ぶり 「何があったんだ?」 小声で、隣の瑞姫に尋ねるが、瑞姫は寂しそうに小首をかしげるだけ やはり、原因不明らしい どうやって、誰から原因を聞き出そうか 悩んでいるうちに、始業のチャイムが鳴り響いた 「ま、後々考えるとするか」
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