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そんな重っ苦しい問題は置いといて
着替えを済ました僕は、布団を畳んでくれた瑞姫と食卓へ向かう
そこには、きちんと二人分のオムライスが並べられていた
「今日は美味しそうにできたでしょ?」
「うん。美味しそう
でもさ、レパートリー増やさないか?」
瑞姫のレパートリーは片寄りすぎていて
オムレツ、オムライス、ハンバーグだけだ
すべて僕の大好物なのだが、もうちょっと何かできないかと思うのだが
「だって、フライパン……爆発、しちゃうし……」
だそうだ。このオムライスも三回に一回は失敗するし
他の料理に至っては、フライパンが黒焦げか爆発
何をどうやったらそうなるのか、知りたいが分からない
このオムライスは、そんな瑞姫の努力と汗と涙の結晶なのだ
「失敗は発明の母だよ」
「……そうだね。頑張ってみるよ」
前向きな言葉と共に、輝かしい笑顔
それを確認して、僕は箸を取った
「「いただきます」」
二人声を揃えて、僕達はオムライスを食べ始める
話ながらも、箸を進める僕達。確実に減ってゆくオムライス
そのうちに空になったお皿
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