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瑞姫が僕の手を取り、早足で歩き始めると、前の軍団が一斉に加速した
やっぱり、避けられてると見て間違いない
しかし、ここまで避けられては
正直、逆に恐ろしい。
「瑞姫。僕、何かしたかな?」
もう一度、確認のように聞いたが
瑞姫は明るい笑顔で答える
「マオちゃんは、何もしてないよ。」
そんな瑞姫に引き連れられて
校門までたどり着いた僕
校門前には、厳しいと有名な生徒指導
正直、僕はこの先生が大嫌いだ
体育の教員をしているこの人は、僕を目の敵にしてて
事あるごとに、僕を走らせるのが大好きだ
理由は、瑞姫。
女の子とイチャイチャする人間が、嫌いなんだと聞いた事がある
ただの仲のいい幼なじみなのに、なんでイチャついてると勘違いしてるからだろう
「お前ら、挨拶が小さいっ!
だから、人間としてダメになるんだ!」
そんな無茶苦茶な持論を、厳つい顔で、片手に竹刀を持って、叫ぶ
竹刀の反対側の手は、松原杖までついて
「ん、松葉杖?」
「階段からすっころげたのかな?」
瑞姫が僕に耳打ち。笑っちゃ悪いけど吹き出しそうになる
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