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僕たちは、どれほどすれ違う気なのだろう。
僕たちは、どれほど間逆の所にいるのだろう。
時計を何度も気にしながら、今までの君らしくない素振り。
ぴったり1時間後。
君の近くに現れたのは見知らぬ男性。
少し離れた先に現れたその人に、君は申し訳なさそうに首を振る。
そして更に1時間後。
さっきの男性が再び現れ、君はベンチを離れた。
もう、君には支えてくれてる人がいるんだね。
心の広いその人に、許してもらえた貴重な時間だったんだね。
何で今日きたの?
何でこの場所に?
何で僕たちの約束は、この場所なんだっけ?
ああ…そうだ。
君の少女趣味な夢のせいだった。
『星空の下でプロポーズされたい』
5年後にするよ、そうあの時誓ったんだ。
何があっても、5年後にここで会うと。
あの日の約束だけが、今の僕を支えている。
君もまだ、覚えている。
少しずつ、離れた僕らは大人になっていくはずなのに。
少しずつ、想い出になっていくはずなのに。
たくさんの記憶が蘇る、3年目のクリスマス。
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