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お互いに仕事(私はバイトだけど)があったし、同じ県内在住だけど東西に離れていたから、なかなか会えなかった。
最初の目的『飲み仲間』だったのに、会えない事にだんだんヤキモキしてきた。
そこで私はバイトという立場をフルに生かして、連休のお願いを申し入れた。
もちろん、アオイのお休みにかぶるように。
バイトに積極的に行ってた私からの始めてのお願いは、以外とすんなり受け入れられた。
ドキドキしながらお願いに行ったのに、あまりにあっさりとした対応に拍子抜けしてしまった。
「最近疲れた顔してたから、心配してたんだ。連休使ってゆっくりするといいよ」
店長からの優しい言葉に、私は思わず泣きそうになった。
確かに失恋の傷はまだジクジクと痛んでいる。
それに別れた翌日には、思いっきりメイクで誤魔化した泣き顔を晒したし……。
店長ってやっぱり店員の心配もしてくれてるんだ。
とても失礼な事を承知で言葉にすると、
肩書きだけじゃない人だったんですね! 店長!!
って感じだな。
それなのに、私はアオイに会いたいが為に、連休を取った事に罪悪感を感じていた。
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