プロローグ

2/4
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
うちは所謂ステレオタイプの問題家庭。 両親は共に共働きで、一緒に飯食ったのなんか記憶にすらない。 これみよがしに、家はやたら豪華で一番いい部屋が僕の部屋だけれども、なんか虚しい。 朝食はいつも(冷めてる)おにぎり。 夕食は冷凍。 いいマンションだから家賃高いのも知ってるけど、じゃあもっと安い部屋にすりゃあいいじゃんって話。 そんな冷めてる親子仲(夫婦仲も冷めてるけど)だから、もちろん両親そろって僕がいじめられてるなんて気づいてもない。 (まぁ、それはそれで丁度いい気もするけど。) 小学校から内気地味ダサの3拍子そろった僕に友達はあんまりいなかった。 わずかにいた友達や、唯一の親友と呼べる人も僕のひねくれてる性格のお陰で年々減っていく一方で... 小学校から軽く陰口・からかい程度のいじめはあったけど、ほっとける程度だった。それがほっとける程度じゃなくなったのは中学入ってすぐぐらい。 同じクラスに東小からきた岡崎がいた。 ある日岡崎が呟いた。 「あいつウザくね?」 で、始まり始まり。 そりゃあもう呼び出されたり、教科書ぼろぼろにされたり 殴られたり、蹴られたり、 金取られたり、万引きさせられたり... 3ヶ月耐えた。 で、3ヶ月耐えた後決意した。 夏休みが終わったら死のうと。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!