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知ってる?
――何を?
今僕らがいる世界以外にも沢山の世界があることを。
――お伽噺だろ?
残念。違うよ。
――お前頭大丈夫か?
酷いなぁ。
でもね、世界は一つじゃないんだよ。
互いに干渉しないから気付かないだけで、世界は無数に存在してるんだ。
――…………。
僕らにとっては非現実的なことが現実にある世界だったり、本やゲームの中みたいな世界に、人間の存在しない世界。似てる世界もあるけど、同じ世界は一つとしてないんだ。
――で、お前は何が言いたいんだ?
なんだろ?僕にも良く分からないや。
――お前らしいな。
でもね。
――あ?
きっとそれぞれの世界に物語があると思うんだ。僕らの世界みたいに。
――で?
いつか、別の世界の物語がハッピーエンドを迎えられるように力になれたら良いな、って思うよ。
――仕方無ぇから、そん時は俺も手伝ってやるよ。
ありがとう。君は僕よりもずっと強いから、心強いよ。
――一時的にだろうとは思うが、争いの無くなったこの世界に俺は必要無ぇだろうしな。それに。
それに?
――お前だけじゃ頼り無ぇからな。
ぅ……。
そりゃあ、確かに僕は後衛だけど……。
――だから、盾になる俺が一緒に行ってやるんだよ。
……なんか複雑だなぁ。
――そりゃ俺のセリフだ。昔の俺じゃ、こんなこと言わなかっただろうしな。
あはは、確かにね。
……え、これって僕が原因?
――以外に何があるって言うんだ?……まぁ、感謝はしてるけどな。
へ?
――理由は教えてやらねぇよ。自分で考えろ。
うーん……。
――…………。
…………。
――いつまで考えてんだ。置いてくぞ。
わわわ、すぐ行くよ!!
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