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『この道
懐かしいね、さき』
は?
こいつ何いってんだろ...
この道って
ただの一本道なんだけど...
もう一度
あたりを見回してみた。
「え...
あぁ....」
さっきまで桜しかなかったあたりが
きちんと景色になった。
もうなぜ桜が消えたとか
考えたくない。
とりあえず
今までわたしと彼の周りにあった桜がだんだん姿を消し
数が減り
あの懐かしい道になった。
あの図書館も
あの階段も
だんだん景色が出来上がっていった。
「なん...で...?
もう
思い出しなくないのに..
ねえ....」
わたしの消したい過去が
わたしの傷口をえぐるように
鮮明に思い出された。
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