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「準☆」
少女は、満面の笑みと共に俺に抱き着いて来た。
「うぉっ!」
俺は、情けない声をあげる事しか出来なく地面……いや床へと倒れた。
この、状態…まずい、マズすぎる………こんな状態を誰かに目撃なんてされたら。
ピーンポーン
俺の意思なんてどうでもいいんだろう……インターホンが家いっぱいに鳴り響く。
「準ちゃん、おっはよー☆女神がお迎えに来ましたよ~!」
玄関から、活気の良い声が響く。
この声は、俺の幼なじみ…皆崛 恵美〔ミナグチ エミ〕だ…毎日の事だが…
………うん、普通にまずいのではないか?
なぜなら、俺と少女は、今、危険な状態にある……身動きできない俺に成す術はない……
「準ちゃん~?いないの~?まぁ、いいや、おじゃまします~☆」
まてぇ~い!!いないと判断したのはいいが何故に入って来る!普通なら「まぁ、いいや、もう行ったのかな?」とかなんとか言って家を出るのが普通じゃないのか?
ったく……状況は悪化するばかりだ、悪霊でも飼っているのだろうか?
そんな事を考えている間に
ミシ、ミシ
と、床が軋む音が近づいて来る
「頼む!離れてくれ」
俺の必死の対応にも少女は
「嫌ですわ」
そっぽを向く………
そして……
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