第4章 東京

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《ピーポーピーポー❗》 救急車がサイレンを鳴らしながら走っている。 《ピーポーピ…》 サイレンが止まった。 そこにはパトカーが数台泊まっており、金髪の少年が横たわっていた。 「大丈夫ですか⁉」 救急隊員が少年に話かける。 しかし、少年はピクリとも動かない。 警察官と救急隊員が話をしている。 しばらくして少年は救急車に乗せられて病院へと運ばれた。 《ピーポーピーポー‼》 「道を開けてください‼」 救急車がいくつもの信号を無視して病院へ向かった。 《ピーポーピ…》 またサイレンが止まった。 病院に着いたらしい。 「とくに外部の損傷は見当たりません。頭を強く打ったのか意識はありません。とりあえず脳に異常は無いかCTを撮りましょう」 少年は病院の中へ運ばれていった。 『…………。』 《ピコンッ〰ピコンッ〰》 機械音が流れる。 《ピコンッ〰ピコンッ〰》 『…………。』 《ガチャ》 白衣を着たオッサンが入ってきた。 「脳にも異常は無いみたいだな 少し様子をみていればそのうち意識が戻るだろう」 そぅ言うとオッサンは部屋から出ていった。 《ガチャン》 オッサンが出ていくと同時に看護婦が入ってきた。 「よかったわねぇ、何ともなくて😃今からベッドに移すわね」 意識の無い少年に話かけた後、看護婦は少年を担架に移し病院の廊下を歩き出した。 すると、 「どうも、警察の者ですが、そちらの少年の体の方は大丈夫なんですか⁉」 少年を追い掛けていた警察官らしい。 「えぇ、脳には異常は無いみたいよ」 看護婦の言葉に警察官はホッとした様に息を吐いた。 「それにしても警察もこんなになるまで追い掛けなくてもいいぢゃない。相手はまだ子供なのよ」 看護婦が怒った様な口ぶりで警察官を攻め立てた。 「そんなことを言われましても、これが我々の仕事なので、それにその少年のことを調べたんですが、もぅ17歳です。犯罪を犯せば捕まる歳です」 確かに悪いのは少年だ。 しかし、看護婦は 「あらそぅ、結構なお仕事だこと、とにかく今はこの子をベッドに寝かさなきゃいけないの。悪いけど道を開けてくださらない?」 そぅ言うと看護婦は警察官の間を通って歩いていった。
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