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『愛、帰ろ。』
放課後を知らせるチャイムが鳴と、奈美が私の机に近づく。
「あ、ちょっと待って…」
私ゎ机の中身を急いで鞄にしまう。
『愛ちゃ~ん♪一緒に帰ろ~♪』
「!?」
聞き慣れない声に振り返ると
青木雅人が笑顔で立っていた。
「なっ…青木雅人…!!」
『名前、覚えてくれたんだ~♪うれしぃ~!!』
雅人がいきなり抱きついてきた。
「ちょっ…!?」
『あ~テレてる。可愛い~!』
真っ赤になる私の頭を
くしゃくしゃってと撫でる雅人。
本当に軽い人だぁ―↓↓
バシッ!!
『いてっ!』
あ…この光景、前にも見た。
『お前、いきなり抱きつくなって!!』
突然登場した三浦直也のおかげで
雅人から逃れれた。
『ちぇっ、いいとこだったのに。』
口を尖らせながら雅人は直也を見る。
『愛ちゃん、一緒に帰ろ?』
「…」
上目使いの雅人に、
嫌って言えなかった。
そう。
これが全ての始まり。
この時から
私たちの運命の歯車は
動き始めていたんだ…
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